南極からちゅら海まで
学究生活を40年続けている私の朋輩がこのほど「南極から美(ちゅ)ら海」までという本を上梓した。著者は東北大学にいる時、1968年に第10次南極
観測隊、1972年の第14次南極観測隊として2度も南極に行き越冬している。この時の記録と1982年12月から10ヶ月間、文部省(当時)在外研究員として、また1992年3月から6ヶ月間日本大学から海外研究を命ぜられ世界各地を回った「旅」の記録である。彼の専門は自然地理学(地形学)と地球年代学であり、この本が旅の記録でありエッセイだとしているが、専門の該博な知識が随所にあふれ出ている。南極越冬記録でアイスレーダ(電波氷高計)を駆使し大陸氷の厚さを測ったり、氷河の移動を正確に測る三角形連ねた三角鎖を作りながら精密測量を行っていく。が、極低温で測定するアイスレーダが温度が低すぎて動かないとか、三角測量はWild-T2(経緯儀)で行うがあまりに寒く自分の吐く息で輪盤が凍って動かなくなるなど、苦労話も多い。だがこの本は沖縄の美しい海(ちゅらうみ)まで到達していない。南極から南太平洋-南米ー北米で終わっている。ヨーロッパとアジア-沖縄は第Ⅱ部だそうです。本のサブタイトルに「-エッセイとアルバムで世界をめぐる-」とあるように写真がとても美しい。素敵な旅の記録です、興味ある方にはアルバムとしてもお奨めです。
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