高校地学の義務化を!
今年(2007)は「国際惑星地球年(IYPE)」の始まる年です。これは2005年12月の国連総会で1957年~58年に行われた「国際地球観測年(IGY)」から50年目にあたる2008年を中心に3年間を国際惑星地球年と決めたからです。2004年に起きたスマトラ沖の巨大地震と津波、南極の氷床が予想以上の速度で縮小、越境する環境汚染、都市化、砂漠化、水不足や地下資源の枯渇などグローバルな課題に地球科学を役立てようという意図である。こうした問題に対して世界の研究者が10のテーマを掲げ国際惑星地球年の科学計画を推進し、研究成果は社会へ還元していこうと言うものである。このうち日本は、地震や火山活動、災害などでアジア各国と共通点があることからこうした分野と、巨大都市の問題や海外に依存する資源とも向き合う方針だそうだ。
そこで思い浮かぶのが教育の問題である。日本の国会は昨年末の通常国会で「教育基本法」の改正案を採択したが、同時に高校教育で受験を優先するあまりに受験に関係のない科目の未履修問題も表面化した。先の国際惑星地球年では、単なる研究だけでなく「教育」や「政策への働きかけ」など普及活動も重視する方針だそうだ。しかるに日本の高校教育では「地学」は必修科目ではない。地震の揺れ方、火山災害や洪水災害の対応策、何にも増して石油や天然ガスなどの地下資源、電子工学を支えるための希少鉱物資源などは地学教育によらなければならないはずだ。単に地球科学者を養成するだけでなく「地学」の知識(インテリジェンス)をもった外交官や商社マンの養成も日本にとっては急務ではなかろうか。ぜひ、高校での「地学教育」の義務化を再考して頂きたい。
| 固定リンク



















コメント
私の住む富山県から、高校生の未履修問題が発せられました。全国へ波及・・・もうどうしようない教育の姿勢問題になってきました。
いまだに、高校物理B・化学B・地学Bの教科書を持ち歩いての人生です。仕事柄、測量・水理学・水文学・土木工学・統計学を使うので、「立ち戻る原点」として教科書を大切にしています。
「英語・数学の問題を解く」が最優先の大学入試では、自然科学の「真理の探究」のおもしろさに触れる時間がない。
「ウルトラクイズ」とかした入試に、若人がのめり込む。「大学へ入った目的が<入試をクリアーした途端>に不毛の荒野で消えてしまう」。就職へ向かっても「何を選択してよいか分からない」・・・
「何になろう・・?」の問いに
小学生6年・・電車の運転手
中学1年 ・・航海士
高校生 ・・航海士
大学 ・・測量士
57歳 ・・ 伊能忠敬と同じ地図作り
と常に目的があっての勉強でしたから,周辺学問に「時めき」を覚えての、参考書あさり、図書館通いでした。
今、早期退職で再就職を果たして水文計測に従事しております。自然科学の宝石が、奥飛騨に、北アルプスに埋もれております。水文学・水理学・地学と40年前からの軌跡が、再び役立つ毎日です。自然科学を観る姿勢を大学で習得しましたことが、周辺学問を利用して仕事に、勤労意欲にと、生き生きとみなぎっています。
英語・数学は、手段であって「目的」だけにしてはいけません。面白さをもっともっと、語らねば・・・と思って活動していきましょう。
投稿: 飯山 登 | 2007年2月 1日 (木) 13時16分
高校教育ではありませんが、「測量教育の今」で
「測量教育の最前線」について日本測量協会で発行している月刊「測量」の3月号に投稿しました。
「伊能忠敬・石黒信由同行記念測量教室に参加して」と題して書きました。私が、「地図への{ときめき}を覚えて測量に進んで行き、今、進もうとする道{ときめき}を語る」
天体の運行を「自分の目で捉えて観る」そして地図を作る。200年前の先人と同じ「計測概念」を共有している「自分」を発見する。「教育」の力で「天体観測・地図概念の構築」がなされる。
人間ならではの営みです。
投稿: 飯山 登 | 2007年2月23日 (金) 04時34分